Bill Jackson http://handmadehappyhour.com/2010/10/13/halloween-witch-crafts-apple-bobbing-tub/
ハロウィンに付き物のジャック・オー・ランタン。カボチャをくり抜いたちょうちんがとても有名なのもあって、日本のハロウィンではカボチャのお菓子が人気ですね。
しかし、一番ハロウィンが根付いているアメリカや、ハロウィンの元となったケルト文化を持つアイルランドやイギリスで親しまれているお菓子は、どうやら日本とは違うようです。
どんなお菓子なのかご紹介していきましょう。
アメリカのハロウィンはりんごが大活躍!
りんごは古代ヨーロッパでは神の食べ物とされていました。
愛と美、病を癒す魔法の果実と信じられていたこともあります。今でも、りんごは健康食として人気がありますね。
ではなぜハロウィンでりんごが使われるかというと、上記のような聖なる意味合いもありますが、やはり収穫時期でたくさん取れるということが大きいでしょう。
また昔は、秋から冬に向かうこの季節、特にケルトの人々にとっては、果物というとりんごくらいしか無かったというのも真実ではあります。
アメリカでは、りんごはハロウィンのゲームに取り入れられたり、簡単な手作りお菓子として食べられたりしています。
りんごをうまく取れるかな? ダック・アップル
出展:http://englishlafarigola.weebly.com/year-6/
水に浮かべたりんごを、手を使わずにくわえて取るゲーム、ダック・アップル(Duck Apple)。
アップル・ボビング(Apple Bobbing)とも呼ばれるこの遊びは、ハロウィンパーティーでもよく登場します。
りんごを水に浮かべる理由は、悪霊が聖なる水には入ってこられないからという説も。
りんごをくわえやすいよう、このゲームでは小ぶりのりんごを使います(アメリカではほとんどの種類のりんごが、日本のものより小さいのです)。
かじりづらい時は、茎をくわえて持ち上げるといいですよ。
りんごあめにそっくり!? キャラメルアップル
出展:http://blog.homeseasons.com/
丸ごとのりんごにキャラメルをかけて、いろいろなトッピングをしたお菓子、キャラメルアップル。
りんごの酸味とキャラメルの甘さがマッチした、親しみやすい味が魅力です。
「ロッキーマウンテン チョコレートファクトリー」はアメリカのチョコレートショップですが、キャラメルアップルも人気で、毎年ハロウィン期間限定のメニューを用意しているほど。
2015年はこちらです。
http://www.rmcf.jp/images/news20150901.jpg
オンラインショップもあります。
ハロウィンにキャラメルアップルを味わってみてはいかがでしょうか。
手作りする場合は、市販のキャラメルを湯煎か電子レンジで溶かしてりんごに絡めれば出来上がり。
また、つけるだけでOKというディップも売っていますよ。カットしたりんごを用意して、フォンデュのように浸したり、また上からかけてもいいですね。
[海外直送品] WALDEN FARMS社 キャラメルディップ 12オンス
アイルランドのハロウィンはケーキで占う?
ハロウィンの元となったサウィンが生まれたアイルランド。
アイルランドでは、「バームブラック」(またはバーンブレック・バーンブラック)と呼ばれるケーキが、ハロウィンには欠かせません。
サウィンについてはこちら → http://linear.blue/mystic/samhain
バームブラックとは?
出展:http://www.thebittenword.com/thebittenword/
簡単に言うと、アイリッシュ・レーズン・ケーキ。レーズンなど、お好みのドライフルーツをたっぷり入れて作るケーキです。
アイルランド語の「ブラック(brac)」は、「斑点のある」という意味。
写真をご覧になると、その名前の由来もわかりますね。
ケーキに入る占いアイテム
ガレット・デ・ロワというお菓子をご存じでしょうか。
最近は日本でも、だいぶ知名度が上がってきたケーキです。
フランスで新年の祝いとして食べられるものですが、中にフェーヴと呼ばれる小さな陶器が入っていて、それが当たるとその一年幸福が続くと言われます。
バームブラックもこれと似ていますが、違うのは数種類のアイテムが中に入ること。
作る時に、オーブンペーパーに包んだアイテムを生地に忍ばせておいて、それを焼くのです。
アイテムとその意味は次の通り。
- 指輪……来年結婚する
- 木のかけら……よくない結婚をする
- ボタン……(男性が)生涯独身
- 指ぬき……(女性が)生涯独身
- コイン……お金持ちになる
- 布きれ……貧乏になる
もっとも、必ず入るのは指輪くらいだそうです。
イギリスのハロウィンは当日よりもその後が盛り上がる!?
さて、同じくケルト圏のイギリスでは、実はハロウィンより、その6日後、11月5日のガイ・フォークス・デーの方がイベントとして盛況で、ハロウィンはそちらに吸収されたような形になっているのだそうです。
ガイ・フォークス・デーとは?
時は1605年。カトリック教徒のガイ・フォークスら13人が、キリスト教を弾圧する国王ジェームス1世に対し、暗殺計画を立てました。
11月5日の開院式に合わせて、国王と国会議員たちをウェストミンスター宮殿(国会議事堂)ごと、火薬を使って爆破しようと考えたのです。
ガイ・フォークスは、計画の首謀者ではありませんでしたが、実行責任者でした。
結局この計画は未遂に終わりましたが、これを記念する日が今もなお残っているのです。
彼を模した人形を作り、街中を引き回し、その人形は夜になるとかがり火で燃やされます。
また火薬を使った事件にちなんでか、盛大に花火が打ち上げられるそう。
そのため、ガイ・フォークス・ナイト、ボンファイア・ナイトなどとも呼ばれます。
ハロウィンとの共通点は?
ハロウィンでは子供たちがお化けの仮装をして「Trick or Treat!」(お菓子をくれなければイタズラするぞ)と言います。
ガイ・フォークス・デーは、ガイ・フォークスの人形を作って見せ歩き、「a penny for the Guy」(ガイに1ペニーちょうだい)と言って小銭やお菓子をねだるそうです。
ガイ・フォークス・デーのお菓子「パーキン」
パーキンとは、オートミールと糖蜜を材料としたジンジャーケーキ。
ヨークシャーの名物です。
かなり日持ちのするお菓子だそうで、寝かせて食べると美味しいとのこと。
オートミール入りで食物繊維もたっぷり、食べ応えも満点ですね。
さて、今年のハロウィンはどんなお菓子で楽しみますか?