愚者/魔術師~タロットカード・大アルカナ解説

愚者/魔術師~タロットカード・大アルカナ解説

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タロットのエッセンスは、やはり大アルカナに集約されていると言っても過言ではありません。
様々なシンボルに満ちていて、見ているだけでも想像力を掻き立てる図柄ばかりです。
ということで、大アルカナ全22枚について順に紐解いていきたいと思います。
それでは「愚者」と「魔術師」から始めましょう。

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0『愚者』 THE FOOL

愚者は0(ゼロ)のカードですがそれはウェイト版などのもので、マルセイユ版など、伝統的なタロットには番号はありません。
ゼロは「無」であり、また「無限」を表す数字でもあります。
ウェイト版でもマルセイユ版でも、ここに描かれている絵柄は、荷物を持って歩いている男と犬です。男は明らかに旅人に見えます。

愚者が旅をするのには、2通りの説があります。
タロットの大アルカナ「1」から「21」までを順を追って渡り歩く旅人であるというのがひとつ。
もうひとつは、他のカードや世間とはまったく関係なく、完全に無計画に歩く放浪者であるというものです。
前者は大アルカナをぐるぐると回る「無限」の旅人、後者は何とも関係を持たない「無」の旅人であると考えると、それが愚者に0が当てはめられている理由なのかもしれません。

鏡リュウジ氏は、『タロット こころの図像学』の中で、ウェイト版の愚者をユング心理学でいう「永遠の少年」の元型になぞらえています。
特にウェイト版の絵柄では夢を見ているようで、現世とは関係のない、もしくは現世に染まっていない生き方を選ぶピュアな存在です。

またそばにいる犬についてですが、犬は忠実さのシンボルでもあります。
旅の友であり、ウェイト版では崖の方へ行く旅人に、忠告をしているようにも見えます。
その忠告に対し、立ち止まるかそのまま進むか、それさえも旅人は自由に選ぶことができるのです。


キーワード

自由、無邪気、型にはまらない、純粋

人々は愚者を見ると、その自由さに憧れと不安を抱きます。
それがそのまま、正位置と逆位置の意味に現れます。
※逆位置、つまりカードが逆さまになったもの(リバース)については、採用する人としない人がいます。ここでは、同じキーワードについて、異なった方向から見たものとして逆位置を説明します。

正位置の意味

無邪気さ、自由に生きる、天真爛漫、可能性、好奇心、ルールに囚われない

逆位置の意味

無思慮、軽率、無計画、衝動的な行動、無謀、短気

1『魔術師』THE MAGICIAN

愚者は、俗世間から離れた純粋さを持つ「ゼロ」の存在でした。
その次の、物事のスタートを意味する1には、「魔術師」が割り振られています。
大アルカナは1のカードで、形而上的な意識の世界から人間の世界に入ると考えても間違いではないでしょう。

1のカードは、伝統的なタロットとウェイト版では、幾分意味合いが違います。
マルセイユ版では「奇術師」で、大道芸人のような風貌をしています。
一方ウェイト版は「魔術師」「魔法使い」で、その見た目もアーサー王伝説のマーリンに代表されるような、優れた魔法使いのイメージです。

マルセイユ版では、使う手品にタネのある奇術師ですが、ウェイト版ではもっと神秘的に魔術師として解釈されました。
テーブルの上にあるのは、小アルカナに描かれている4つのスートで、それぞれが四元素を司ります。
「棒」が火、「剣」が風、「聖杯」が水、「コイン」が地。
魔術師として、自然界の四元素をすべて操れるということなのでしょう。

魔術師の青年の頭上にあるのは、∞(無限大)の図柄。また、腰のベルトは自分の尾を噛むヘビ(ウロボロス)で、その永劫性、あらゆるものを生み出す力を持っていることを意味します。
天を指す聖なる魔法の杖、そして大地を指す指は、天上の力を地上へと降ろすということ。天と地の間をつなぐのが人間ですが、天の力を得て地上で良く生きる、人間の理想的な在り方こそが魔術師なのかもしれません。

キーワード

創造性、始まり、自発的な行動。チャンス、自信

このカードに表されているのは、積極性、行動力といった、人間のポジティブな力を意味するものです。
道具立てはすべて揃った、というスタート地点。それを実際に動かしていくのは、カードを引いたあなた自身ということになるでしょう。

正位置の意味

独創的、個性。
行動を起こす、連絡が取れる
うまくやれる、リーダーシップ
大切なことのスタート

逆位置の意味

消極的、優柔不断、不安
無気力、行動出来ない
ずるがしこい

スプレッド紹介~ワンオラクル(1枚引き)

大アルカナと一緒に、スプレッドも少しずつご紹介していきましょう。

まずは基本中の基本、1枚引きです。
78枚(もしくは22枚)のカードをシャッフルして、1枚引くだけです。
カードをカットし、一番上にあるカードでもかまいませんし、自分でどれか選ぶのもよいでしょう。
また、例えば上から6枚目、7枚目など、自分でルールを作るのもいいと思います。
明確な決まりはなく、自分で納得するやり方が一番です。

ワンオラクルの使用例を、以下に挙げます。

デイリーオラクル

朝、もしくは前日の夜、「今日(明日)はどんな一日ですか?」「何に気をつければいいですか?」「自分にとって一番必要なアドバイスをお願いします」など、自分がほしいメッセージについて思い浮かべながら、1枚を引きます。

イエスノーオラクル

心の中で(もしくは口に出して)、イエスかノーかで答えが出る質問を思い浮かべ、1枚引きます。
原則としてカードが正位置ならイエス、逆位置(逆さま)ならノーです。

出てきたカードがネガティブなカードの正位置、ポジティブなカードの逆位置など、解釈に悩む時もあるでしょう。
カードの意味を踏まえて「イエスといってもとにかくゴー、というほどじゃないな。注意深く行こう」「ノーだけど、悪くなさそう? 時を待とう」など、自分で意味合いを汲み取る練習をしてみてください。

自分の気持ちを占う

たとえば落ち込んでいる時、明るい気持ちの時。人には様々な感情があります。
その時、今自分の気持ちをタロットで表すとどうなるだろう? というのを1枚引きで試してみるのもよい勉強になります。
カードが表す精神状態を理解することで、タロット占いの精度も上がっていくでしょう。

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