力/隠者~タロットカード・大アルカナ解説

力/隠者~タロットカード・大アルカナ解説

7994746733_3114c4c922_b

大アルカナについて様々に掘り下げるシリーズですが、今回ご紹介するのは『力』と『隠者』です。
ライオンを御する女性、ランプと杖を持ちたたずむ老人。どちらも奥の深いモチーフです。
『力』のカードは、伝統的なタロットとウェイト版では番号が異なりますが、ここではウェイト版に準じたいと思います。

スポンサーリンク

8『力』 THE STRENGTH

名称については、ウェイト版では『力』ですが、『剛毅』『力量』『力士』など、様々な呼び名があります。
英語でも、「Power」「Fortitude」など、違う単語が用いられているものもあります。

マルセイユ版を含む古典タロットデッキでは、『力』は11番目のカードとなっています。
現在たくさんのタロットカードがありますが、8番目とするウェイト版を基準とするものと、古来からの11番目を基準とするものとで、大きく二分されています。

図柄においては、ウェイト版もマルセイユ版も似通った形です。
女性がライオンの口を掴むように自然に押さえていて、その女性の頭上には無限大(∞)のマークがあります。(マルセイユ版では帽子がその形をしています)

ライオンは「本能」や「無意識」の象徴です。
それを素手で御することができるのは、決して暴力などの力任せではなく、言ってみれば「北風と太陽」の、太陽のようなアプローチだと言えるでしょう。
慈愛、優しさ……受容することの強さが、ここにはあります。
肉体の力ではなく、精神的な働きかけなのです。

女性は、一般的な庶民の服装をしています。すなわち、人間代表です。
人間の持つ力が最大限に発揮された時、そこには大きな度量や強い精神力が見られます。

自分の中の欲望やエゴとしっかりと向き合い、受け入れ、真心で対応する強さ。
それが『力』のカードのメッセージです。


キーワード

精神力、強い意志、勇気、決意

『力』は、強さと優しさを兼ね備えたカードです。
女性が愛をもって獣を御する時には、誠心誠意で行動をします。
が、その向き合う気持ちが揺れると、獣は手に負えないものとなってしまいます。

正位置の意味

強い意志、自制、勇気
内観(自分と向き合う)、受け入れる
理性・感情・行動のバランスを取る
積極的
困難は打破出来る

逆位置の意味

無気力、怠惰、人任せ、逃げ腰
落ち着かない
感情的になっている

9『隠者』 THE HERMIT

『隠者』とは、俗世間を離れて生活する存在です。

マルセイユ版、ウェイト版、いずれも構図や持ち物などは同じで、左側を向いた老人が、右手にランプを、左手に杖を持っています。

マルセイユ版よりも古いカード(ヴィスコンティ版など)では、手にしているのがランプではなく、砂時計でした。
服装も当時は、隠者の着ている粗末なローブではなく、もっと豪華な服装でした。
当時はこのカードが、「時」を意味したのではないかと考えられますが、それは定かではないようです。

時が経つにつれ、老人は質素な服装で、真理を追究しそれを照らすためのランプを持つようになりました。
外見的には世捨て人の老人に見えますが、その姿勢は背すじが伸び、実際の年齢はもしかしたら若いのかもしれません。
老齢に見えるのは、魂の年齢を重ねて思慮深さを得たせいなのでしょう。

左側を向くというのは、一般的に過去を振り返る姿と考えられています。
(逆に、右向きの絵柄は未来を見つめていると言えます)
過去を見、自分の中を覗いて、自省や内観に努める姿とも言えるでしょう。

ウェイト版では、足元は高い山の上、もしくは崖で、周囲には雲が見えます。
服装から見ても、『隠者』のカードは0の『愚者』のカードと似通っています。
崖に向かって歩いていた愚者は、隠者の過去の姿。
今や、山の上で仙人のように悟りを開いた彼は、真理を手に入れたのです。

真理は外にあるのではなく、自分の中にしか存在しない。
隠者はそれに気づき、ランプに六芒星の光を灯すことができるようになりました。
六芒星は陰と陽の調和、また錬金術では真の知恵を示す賢者の石も示しています。

キーワード

真理、思慮、探求、内なる旅

隠者のランプは、常に自分の内側を照らします。
ただ、内にこもりすぎれば、閉鎖的になる可能性もありますね。

正位置の意味

思慮分別、内省、秘密
自分を見つめる
孤独、精神的な結びつき
慎重

逆位置の意味

無分別。偏屈
閉鎖的、陰湿。引きこもる
浅はかな考え
心が狭い。慎重になり過ぎ

スプレッド紹介~十字架のスプレッド(5枚引き)

大アルカナと一緒に、スプレッドも少しずつご紹介していきましょう。
今回は5枚引きで、十字架の形にカードを並べて占うものです。
並べる順番や占う内容にもいろいろありますが、ここでは占う事柄の内容が掴みやすい、古典的な『ギリシャ十字法』と、時系列を追う形のもの、2種類をご紹介します。

ギリシャ十字法

何を占うかを決め、カードをよくシャッフルして、5枚を選びます。
上から順番でも、自分で決めた場所(上から6枚目を5回など)でも、また順番ではなく直観で5枚を選んでもかまいません。
それを、番号順に1、2、3、4、5と並べます。

  1. その質問の現状
  2. その質問についての障害
  3. その質問の傾向
  4. その質問に対する対策
  5. その質問の結果


クロススプレッド

spread07

これは、スリーカードでご紹介したスプレッドのアレンジバージョンです。
現在・過去・未来の時系列順に問題を追って、さらに補足する形です。
上に記したのと同じように5枚を選び、次の順番で並べます。

  1. その質問についての過去
  2. その質問が現在どうなっているか
  3. その質問の未来
  4. その質問に対する自分(質問者)の顕在意識
  5. その質問に対する自分(質問者)の潜在意識

顕在意識は、自分がその質問についてどう捉えているか、また潜在意識ではそれを内心、本当はどのように考えているかがわかります。

これをアレンジして、4の顕在意識を自分(質問者)の気持ち、5の潜在意識を相手の気持ちとして、相性占いをすることも出来ますね。

また、3を近未来と考え、4を質問に対する対策、そして5を、4の対策をした上での最終結果とすることもできます。
そこに置かれたカードが何を意味するのか、自分で決めればよいことなのです。

スプレッドに決まりはありません。
古くから伝えられてきたものはありますが、それをアレンジして、自分なりの占法を編み出すのもタロットの楽しみのひとつと言えるでしょう。

ただ、原則として、スプレッドを考えるのはカードを展開する前にしましょう。
何をどういう形で占うかをしっかりと決めてから、カードを引くことが大切です。

photo credit: Tarot cards, Oracle Cards, Runes, Crystal Healing, Divination Techniques via photopin (license)

スポンサーリンク

フォローする

トップへ戻る