神秘のカード! タロットの魅力に触れる

ゲームや漫画、ドラマなど、様々なメディアにも登場するタロットカード。
愚者、塔、審判……印象的な図柄や名称に、なぜか心を惹かれる方も多いでしょう。
タロットカードは主に占いや遊戯に使われますが、日本では、遊びよりも占いに使っている人の方が多いかと思います。

紐解くほどに奥が深いタロット。ここではその概要や歴史、代表的なカードや使う際に気をつけたいことなどをお伝えしたいと思います。

タロットカードの歴史

タロットカードのはっきりした発祥は不明ですが、記録に残っている最古のタロットカードは15世紀前半に製作されたと見なされています。
研究家たちの意見によれば、元々は貴族の遊びのために存在したカードだとのこと。
トランプのような単純なゲームに、現在大アルカナと呼ばれる切り札が付け加えられ、ルールをより複雑にしたと考えられています。

しかし、大アルカナの図柄になぜ現在の22枚が選ばれたのか、そこはまだはっきりとは解明されていません。

タロットカードの構成

タロットカードは、原則として全78枚。
22枚の大アルカナ、56枚の小アルカナで構成されています。

大アルカナは、0の『愚者』から始まり、21の『世界』まで、それぞれ寓意とシンボルに満ちた22枚で構成されています。
一般的にタロットカードとしてドラマや漫画などに登場するのは、ほぼ大アルカナと思っていいでしょう。

一方の小アルカナはソード(剣)、ワンド(棒・杖)、ペンタクル(硬貨・護符)、カップ(杯・聖杯)の4種類のスート(マークのこと。トランプのスペードやハートなどと同様のものです)で成り立っています。
それぞれのスートに、数字の1~10までの数札と4種類の人物札があり、各14枚×4種で56枚です。

代表的なタロットカード

長く使われている伝統的なデッキ、斬新なコンセプトのもの、ゲームに登場するデッキを再現したもの、イラストレーターや漫画家による描きおろし。
タロットカードのデッキはじつに多種多様です。

もちろん、好みのものを選べばよいのですが、やはりいざ手に入れようと思うと迷うもの。
まずは代表的なものをご紹介しておきましょう。

ウェイト版(ライダー版)

アーサー・エドワード・ウェイトがデザインしたもの。現在、もっとも有名なタロットカードと言ってもいいでしょう。
1909年にロンドンのライダー社から発売されたために、ライダー版などとも呼ばれます。

特徴としては、小アルカナの数札も含めたすべてのカードが絵柄のために、解釈がしやすいということが挙げられます。
いろいろなアレンジタロットの大元になっている場合が多く、ウェイト版に馴染むと応用も利きやすいのでお薦めです。

また、後述するマルセイユ版とは、大アルカナの「力」と「正義」のカードが入れ替わっています。
ウェイト版では、8が「力」、11が「正義」です。
これは占星術的観点によるもので、その他にもカバラ的な解釈で調整されていて、カードの意味も神秘性を強調した形になっています。

マルセイユ版

17世紀以降、フランスのマルセイユで大量に作られたため「マルセイユ版」と呼ばれます。
現在のタロットの原型であり、木版画の素朴な絵柄が特徴です。
こちらの大アルカナは、8が「正義」、11が「力」です。
現在もなお、その歴史やカードの意匠について研究が進められているタロットです。

大アルカナのみのデッキ

大アルカナ22枚に解説書をつけた、初心者用のデッキもあります。
手軽にタロットの雰囲気を味わえますし、大アルカナだけでも基本的なことは充分に占えますので、まずはここから試してみるのもいいかもしれません。
私のお勧めはこちらの2冊です。

「はじめてのタロット」鏡リュウジ


スピリチュアルタロット入門


タロットカードを使う時には

タロットカードは、あなたの心や感情、意思を敏感に察知して、カードの形で答えを出してくれる、いわばあなたのパートナー。
丁寧に扱うのはもちろんですが、そのほかにも幾つか、心がけたいことがあります。

カードとのコミュニケーション

カードを使う前に、まずは、1枚1枚のカードをめくり、触れて、絵柄を見てみましょう。
カードが何か語りかけてくるような気がしたり、同じ絵柄でも、日によって受ける印象が違うことがあります。

すべてのカードに触れた後で、カードを裏返しにして山積みし、「私はあなた(カード)を使って占いをしてもよいでしょうか?」と問いかけ、1枚を引いてみましょう。
それが明るい意味のカードである場合、そのまま実際の占いをしても大丈夫です。
もし、マイナスの意味合いの場合は、まだ準備ができていないかもしれません。
もう一度カードに念入りに触れたり、時間を置いたりして、改めて1枚引いてみましょう。

直観を大切に

まだカードに慣れないうちは、解説書を見ることも多いと思います。
解説書は、図像学や神秘学、心理学、また実践に基づいて、タロットのシンボルなどをわかりやすく説明してくれます。
カードの基本的な解釈は、どの解説書でもそう変わりません。
しかし解説書を読んでも、ぴんと来ない場合もあると思います。
カードのおおよその意味を理解することは大切ですが、より重要なのは、占う人がそのカードからどんなメッセージを受け取ったか、です。
カードの解説と受け取ったメッセージにずれがある場合は、自分の直観を優先してください。

あなたの直観は、あなた独自のものです。
占うのはあなたなのですから、あなた自身が感じ取った印象や意味合いが一番重要なのです。

丁寧に、ゆっくりと、大事に。
どんなささいな質問でも、真面目に問いかけてください。
揺るぎない誠実さがあれば、タロットカードはきっとあなたに応えてくれるでしょう。

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